拡散技術による正確な漏れ検知

Sentracリークディテクターに組み込まれた水素ガスセンサーは拡散を利用しています。拡散とは、分子が濃度の高い領域から低い領域へと自然に移動することです。水素センサーの場合、水素ガスが空気中に存在すると、水素ガスはセンサーへと拡散します。「拡散プロセスによって水素分子がセンサーの反応領域に到達し、そこで反応が起こります」と INFICON ABの新技術および応用開発マネージャーであるFredrik Enquistは説明します。「Sentracリークディテクターに組み込まれたH₂センサーは、水素に対して他に類を見ない選択性を持つ独自のマイクロエレクトロニクスセンサーです。このセンサーは、水素分子を原子に分割し、センサーの活性金属電極に浸透させ、その後電圧の変化として検出します。化学反応は関与していません」と、Enquistは続けます。

拡散効率はリークディテクターの性能にとって極めて重要であり、環境中の水素濃度をどれだけ素早く正確に検出できるかを決定します。
ユーザーは、リークに近づくとサーチ信号が増加し、ハンドプローブをリークから遠ざけるとすぐに減少することをすぐに認識できます。 Sentracで使用されている水素センサーはバックグラウンドで非常に高いレベルのガスが蓄積している環境でも、リークの正確な位置を特定することが非常に容易です。

Sentracリークディテクターの最も大きな利点のひとつは、大きなリークが発生した後でも回復し、調整できる能力です。多くの機器は、このような大きな漏れを検知すると、精度を回復するのが困難になります。Sentracの独自技術は、大きな漏れを検知した後でも、迅速な回復を保証します。このため、この機器は、液体や油が漏れないようにすべき部品（5x10^-2 から 5x10^-3 mbar/s）の検査や、より小さな漏れを検知する必要がある用途に最適です。
 

「Sentracは、コスト効率が良く、信頼性の高い漏れ箇所の特定に最適なツールです。 その高度な拡散技術と幅広い測定範囲を組み合わせることで、正確な結果が得られるという信頼性を確保しています」とEnquistは述べています。 大きな漏れにも対応できる能力と、重要度が低い用途向けのコスト効率の高い価格設定により、Sentracは、正確で信頼性の高い結果が毎回必要とされるプロフェッショナルな漏れ箇所の特定に最適なコスト効率の高い選択肢となっています。